癒しの読書

タイトル通り、私(男性)の読書感想文を更新していきます。アカデミックな事はほぼ書かないので読みやすいと思います(恥)

3冊目『コンビニ人間』村田沙耶香


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~ファミマにでも行くか~

 

どうも、鈴木です。

 

突然ですが、僕は「それぞれの人生がそれぞれ動いている」という事が感じられる風景や場面が大好きです!

 

ん?

 

急にそんな事を言われても全く意味が分からないと思いますが。笑

少しお付き合いください。。

 

仕事やお金、健康の事など不安や心配な事があり、悩んでいる時は特にそういう風景を求めてしまうんです。(やられてるね)

 

その心理としては「自分の他にもみんな色々と苦労をしているんだから、あまり思い詰め過ぎないようにしよう」と思いたい気持ちがあるんでしょうね。

負の連帯意識というか、安心感というか。

まあ、青空や海を眺めるのと同じ心理状態だと思います。

その感覚が僕の中でガラパゴス化した、とでも言えば良いのでしょうか。笑

 

夜に眺めるマンション。

それぞれの部屋の光が見える時、まさにそれを感じられます。

でもそれはあくまで光でしかないので、もっとリアルに感じたいのです。(大丈夫?)

 

それをお手軽に味わえるのはコンビニエンスストアだと思います。

老若男女というカテゴリーだけでなく、色々な状況の人がいます!

 

買いたいものがハッキリ決まっている人、なんとなくブラブラしに来た人、仕事終わりの人、仕事をしてない人、仕事中の人、毎日来ている人、たまたま来た人など。。

その日、その時にしか実現しないメンバーが店内にいるわけです!それってなんとなく楽しくも、不思議な気持ちになりませんか?

 

本当は5時間くらい、それを定点観測したい訳ですが、それは不審者でしかないので、長くても20分程度で店を去ります。

 

ずっと店内で人間観察が出来る人が羨ましいです!そんな立場の人なんていないか~、、あ!居た、コンビニ店員だ!笑

 

コンビニ人間』の主人公はまさに人間観察を楽しみつつ、コンビニ業務を機械のように淡々と(良い意味で)こなしています。

この本の要点は「コンビニで働いている時しか自分らしさを感じられない不器用な人間と、彼女を取り巻く『普通』の人達とのお話(小さな戦い?)」です。

 

僕はコンビニのアルバイト経験があり、また客としても現在ヘビーユーザーなので、店内や業務、商品についての描写は風景が浮かび、なんとなく楽しくなりました。

 

何故か人の何気ない日常を垣間見ると、僕は元気、というか意欲が少し湧いてくるのです。かなり感覚的なものなので言語化は極めて難しいですが、、。

 

「結婚よりも、商品の陳列」

「ウワサ話よりも、今週の店内フェア」

 

そんな調子の主人公なので当然周囲から浮いた存在になっています。

 

この本の模範的な捉え方としては「わかる!自分も世間に合わせる事が苦手なんだよな~。でもその中で葛藤していかなきゃいけないよな。なんか孤独感がなくなった」的なものかもしれません。(勝手な読者像ですが)

 

僕の率直な感想としては

「うわー、なんか偏屈な人だな~。職場に居たら嫌だな~。」でした。

 

この本は読む人によって、「どちら側の視点になるのか」が大きく異なると思います。

 

色々な意見はあると思いますが、

僕は単純にズレた観点でこの本を読んでいるような気がします。

 

結論→コンビニって便利だよね。